フランス革命の特徴・目的

1789年に始まったフランス革命は、まさに世界の歴史がガラッと変わるきっかけとなった出来事でした。「自由」「平等」「友愛」っていうスローガンを掲げて、長く続いていた王政を倒し、民主主義の芽を育てはじめたんです。

でも、そもそもなんでこんな大きな革命が起きたのか？どんな特徴があって、どんな目的を持っていたのか？――そこが気になりますよね。ここからは、そのフランス革命の「ど真ん中」をわかりやすくひもといていきます。

革命の特徴

民衆主体の革命

フランス革命のいちばんの特徴は、なんといっても民衆が主役になって旧体制をひっくり返したところです。それまでのヨーロッパでは、政治を動かしていたのは王様や貴族、あるいは教会のえらい人たち。でもこの革命では、農民や職人、商人たち――つまり第三身分のふつうの人たちが立ち上がって、自分たちの未来を自分たちの手で変えようとしたんです。

こういう「民衆が主役の政治改革」って、当時としてはかなり画期的なことでした。そしてこの姿勢は、のちの世界中の民主化運動にも大きな影響を与えていくんです。フランス革命は、まさにその先駆けだったんですね。

啓蒙思想の浸透

この革命の根っこには、17〜18世紀にじわじわ広まっていた啓蒙思想がしっかり根を張っていました。「人間の理性で社会はもっとよくなるはずだ！」という考え方が、当時の人々の間で注目されていたんです。

この啓蒙思想は、「自由って大事だよね」「みんな平等じゃなきゃおかしいよね」といった価値観をどんどん広めていきました。その結果、特権を持った階級による支配に「ちょっと待って、それ本当に正しいの？」という疑問の声が上がるようになります。

つまり、こうした考え方が民衆の心に火をつけて、革命の精神的な土台になっていったというわけです。

階級間の対立

アンシャン・レジームと呼ばれる古い体制の中では、貴族や聖職者たちがいろんな特権を当たり前のように持っていました。その一方で、農民や町人といった第三身分は、重い税や義務を背負わされて、かなりきびしい生活を強いられていたんです。

このあからさまな不公平が、ついに人々の怒りに火をつけて、社会全体を根っこからひっくり返す大きな動きへとつながっていきました。そしてこの階級の対立は、革命が始まるきっかけになっただけじゃなく、その後の展開にもずっと影響を与えつづける大事なポイントだったんです。

第三身分、1789年
フランス革命前の第三身分と特権身分の格差を風刺したイラスト
（出典：Creative Commons Public Domainより）

革命の目的

王政廃止と共和政の樹立

フランス革命が目指していた一番はっきりしたゴールは、「王様の絶対的な支配を終わらせて、共和政という新しい仕組みを作ろう！」ということでした。その流れの中で、ルイ16世（1754─1793）は王位を追われ、最終的には処刑されてしまいます。これは、まさに旧時代の終わりを象徴する出来事でした。

その後、権力がひとりに集中しないように、いろんな統治のかたちが試されていきます。こうしてフランスは、長く続いた王政の時代にきっぱりと終止符を打ったんです。

自由と平等の実現

「自由・平等・友愛」というスローガンには、誰もが同じ立場で生きられる社会をつくろうという願いがこめられていました。貴族や聖職者のような特権階級に支配される時代はもう終わり――そんな思いから、すべての人が法律の前では平等であるべきだ、という考えが広がっていったんです。
この平等の理念は、のちに「人権宣言」やいろんな国の憲法にも受け継がれていきます。

社会経済の改革

フランス革命は、社会の仕組みを見直すだけじゃなく、経済のあり方にも大きく手を入れました。特に大きかったのが封建制度の廃止と土地の再分配。
それまで土地を持てなかった農民たちにもチャンスが与えられて、経済の不公平を少しずつなくそうとしたんです。こうした改革は、やがて近代的な資本主義社会をつくっていく大きな一歩になっていきました。

ルイ16世の処刑
1793年、フランス革命中のパリ、ラ・コンコルド広場で行われたルイ16世のギロチンによる処刑を描いた絵画。絶対王政の終焉を告げる象徴的な出来事。
（出典：Creative Commons Public Domainより）