
フランス革命って10年間も続いたって聞くけど、その最後ってどう終わったのかがよく分かりません。王政を倒して共和制になったまま続いたのか、それとも別の形に変わったのか…? 最後の出来事や、その後のフランスがどうなったのかまで、順番に教えてほしいです。
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フランス革命(1789〜1799年)は、最終的にナポレオン・ボナパルトの台頭によって幕を閉じました。絶対王政を倒して始まった革命は、立憲君主制、共和制、恐怖政治、そして政治的混乱を経て、軍人による政権掌握という形に収束します。
1794年、ロベスピエールの処刑で恐怖政治が終わると、総裁政府が成立します。しかし、汚職や経済不安、対外戦争の長期化で政権は信頼を失いました。国民の間には、革命の理念を守りつつも安定した政治を求める声が高まります。
この不満を背景に、革命戦争で名声を得ていたナポレオンが政治の表舞台に立ちます。
1799年11月9日(革命暦ブリュメール18日)、ナポレオンは一部の政治家と軍を動かし、総裁政府を倒すクーデターを成功させます。これにより統領政府が成立し、ナポレオンは第一統領として実質的な最高権力を握ります。
この出来事は、革命の混乱期を終わらせる一方で、共和制から事実上の一人支配への転換を意味しました。
ブリュメール18日のクーデター
1799年11月9日にナポレオン・ボナパルトがフランスの政治権力を掌握した事件
(出典:Creative Commons Public Domainより)
ナポレオンは統領政府を足がかりに権力を強化し、1804年には皇帝に即位します。彼の統治は革命の一部理念(法の下の平等やナポレオン法典の制定)を維持しつつも、政治的自由を制限し、強い中央集権体制を築きました。
つまり、フランス革命の結末は「王政打倒から始まり、軍人ナポレオンの権力掌握で終わる」という、自由と秩序の間で揺れる歴史的な転換点だったのです。
こうして見ると、フランス革命は共和制の理想を掲げつつも、最終的には強力な指導者による統治へ移行したことがわかります。その流れは、後のヨーロッパ政治にも大きな影響を残しました。
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