フランス革命期の独裁者といえば?

フランス革命関係者に関する一問一答

「フランス革命期の独裁者といえば?」という問いに対する回答になります。ロベスピエールやナポレオンの政治手法や独裁の背景、フランス社会への影響を詳しく解説します!

フランス革命期の独裁者といえば?

フランス革命のとき、「独裁者」と呼ばれる人もいたって聞いたけど、それって誰のこと?どんなことをしたのかも教えて!

フランス革命(1789–1799)の中で、「独裁者」として知られる人物が2人います。一人は、革命期に恐怖政治を主導したマクシミリアン・ロベスピエール(1758–1794)、もう一人は革命後に権力を掌握したナポレオン・ボナパルト(1769–1821)です。

 

まず、ロベスピエールは、ジャコバン派のリーダーとして、1793年から1794年の恐怖政治を推進しました。この時期、彼は公安委員会の一員として国家の非常時を理由に、強権的な政策を実行しました。反革命派や反対勢力と見なされた人々をギロチンに送り、国内の秩序を維持しようとしました。ロベスピエール自身は「徳と恐怖」を同時に掲げ、革命の理想を守るために必要な犠牲だと考えていましたが、次第に支持を失い、1794年のテルミドールのクーデターで失脚し処刑されました。

 

一方、革命の混乱を収束させたのがナポレオン・ボナパルトです。彼は1799年のブリュメール18日のクーデターで権力を掌握し、第一統領としてフランスを統治しました。その後、1804年には皇帝に即位し、革命の理念を部分的に受け継ぎつつも、強力な中央集権体制を築きました。ナポレオンは軍事と行政の才能を発揮し、国内外で成功を収めましたが、その独裁的な手法には批判もあります。

 

The Coronation of Napoleon by Jacques-Louis David

ナポレオンの戴冠式/ジャック=ルイ・ダヴィッド作
1804年、ノートルダム大聖堂で行われたナポレオン・ボナパルトの戴冠式を描いた絵画。革命が否定したはずの独裁の復活を象徴。
(出典:Creative Commons Public Domainより)

 

フランス革命期の独裁者として知られるロベスピエールとナポレオンは、それぞれ異なる方法で権力を握り、革命の理想と現実の間で揺れ動いた存在でした。その影響は、後世のフランスや世界に大きな足跡を残しています。