山岳派とジャコバン派の違いとは?

フランス革命期の派閥・党派に関する一問一答

「山岳派とジャコバン派の違いとは?」という問いに対する回答になります。フランス革命期における山岳派とジャコバン派の特徴や役割を比較し、それぞれの立場の違いを詳しく解説します!

山岳派とジャコバン派の違いとは?

フランス革命の時に出てくる「山岳派」と「ジャコバン派」ってどう違うの?それぞれの特徴や関係性を教えてほしい!

山岳派ジャコバン派は、どちらもフランス革命期の重要な政治勢力ですが、微妙に異なる特徴と役割を持っています。その違いを見ていきましょう。

 

まず、ジャコバン派は、フランス革命初期に結成された政治クラブの一つで、議会外での討論や革命活動を行うグループでした。この派閥は、ロベスピエールやダントンなどの革命家を輩出し、共和制の推進や特権廃止といった改革を目指して活動しました。ジャコバン派は、広範なメンバーを含む一種の政治運動のようなものでしたが、次第にその中で意見の違いが明確化していきました。

 

Jacobins

ジャコバン派が、その原稿や出版物に押印していた印章
(出典:Creative Commons Public Domainより)

 

一方、山岳派は、国民公会で議席を持ったジャコバン派の中でも急進的で左派的なグループを指します。名前の由来は、国民公会の議場で高い席に座っていたことから来ています。山岳派の主導者にはロベスピエールやサン=ジュストが含まれ、彼らは貧困層への配慮や、強力な中央集権的政策を推進しました。特に恐怖政治を通じて反革命派を弾圧し、共和制の維持を図りました。

 

山岳派とジャコバン派の比較表
山岳派 ジャコバン派
政治的立場 極めて急進的 急進的だが、山岳派ほどではない
主なメンバー ロベスピエール、サン=ジュスト ジョルジュ・ダントン、カミーユ・デムーラン
政策 テロ政治を推進、厳しい革命法の施行 より穏健な手法を取ることが多い
支持基盤 パリの労働者階級 より広範な市民階級
影響力のピーク 1793年から1794年の恐怖政治期 1792年から1794年まで、特に1793年前後

 

簡単に言うと、ジャコバン派は広い政治クラブを指し、その中の急進的な左派グループが山岳派だったのです。両者は密接に関係していますが、山岳派はジャコバン派内でも特に強硬な政策を支持した勢力と言えます。この違いを押さえると、フランス革命の中の政治的対立がより分かりやすくなりますね。