
フランス革命が起きたとき、スペインはどんな反応をしたの?革命の進展にどう関わっていったのかも知りたい!
スペインは、フランス革命(1789–1799)の影響を受け、王政を守るために反革命の立場を取るようになりましたが、その過程で複雑な変化を経験しました。特に革命の進展や王政崩壊、軍事的な対立がスペインとフランスの関係を大きく揺るがしました。
最初、スペインはフランス革命に対して慎重な姿勢を保っていました。フランスとの外交関係を維持しつつも、革命思想がスペイン国内に波及することを警戒していました。しかし、1793年のルイ16世の処刑を契機にスペインは反革命勢力として明確に動き出しました。フランスの第一共和政の成立を脅威と捉えたスペインは、反革命を掲げる第一回対仏大同盟に参加し、フランス革命軍との軍事衝突に突入しました。
1793年から1795年にかけて行われたピレネー戦争では、スペインはフランス革命軍に敗北を重ねました。この戦争はスペイン国内の経済や社会に大きな打撃を与え、最終的に1795年のバーゼルの和約で講和が成立しました。この講和により、スペインはフランスとの敵対関係を一時的に解消し、革命政府を認めざるを得なくなりました。
ブールーの戦い、1794年
ピレネー戦争中にフランス革命軍がスペイン軍を破った重要な戦闘。
(出典:Creative Commons Public Domainより)
その後、1796年にはスペインはサン・イルデフォンソ条約を結び、フランスと同盟を組むという大きな転換を迎えます。この同盟により、スペインはフランスの側に立ってイギリスと戦うことになりました。しかし、この同盟はスペインの経済や軍事力をさらに疲弊させる結果となり、スペイン国内の混乱を深めました。
スペインはフランス革命に対して、初期には反発し軍事的に対抗しましたが、その後の敗北をきっかけにフランスと同盟する道を選ぶという複雑な関わり方を見せました。この関係は、スペイン社会や政治の変化にも大きな影響を与えたといえるでしょう。